裁縫初心者が「よしだ洋裁」でサルエルパンツを自作してみた
「いきなりですが、サルエルパンツを作らないですか?」
と持ちかけられたのが2022年の12月。
いつもお世話になっているしろう塾のリーダーこと、まさや君が40代のおっさんことmasakiに持ちかけるところから始まった。
サルエルパンツって若者の履くダボダボのあれじゃない? という程度の知識しか持ち合わせていないものの、なかなかに熱い説得をいただいたわけですが、どうも話を聞いてみると、東舞鶴の洋裁のお店「よしだ洋裁」さんでそういう教室があるとのことで、ぜひその参加を ということで、こんなおっさんでももしかすると若返ることができるのでは…? と一大決心をして参加を表明。
かくして、舞鶴なびメンバーでこの度サルエルパンツを自作しよう の会が結成されたのでした。
本来なら12月末あたりで開催される予定でしたが、前日になっていきなり二人が風邪によって脱落。日を改めようということで2月末になり、先日ようやく開催される運びとなりました。
体調管理はしっかりしような?
この記事の目次
と、いうわけで、よしだ洋裁さんにやってきました
よしだ洋裁の場所は倉梯幼稚園/さくら子供園の裏口正面にあります。
なかなかに長丁場になると聞いていたので、朝早くから集合。
教室内は所狭しとミシンや裁縫道具などが置かれています。
全くもってその通りでございますね。
いよいよ製作スタート!
製作やっていくぞ! とは言えども、生地の断裁からとなると1日2日で終わる話ではなくなってしまうため、事前にあらかじめ生地は選定済みで、カットもすでに完了している状態からスタートです。
主にミシンを使っての作業になります。
が、今回のメンバー、副編集長のがのちゃん(ミシンワカル)以外は(おそらく)小学校の家庭科の授業で最低限の使い方を教えてもらった程度のミシン知識。つまり、ミシンゼンゼンワカラナイど素人な訳です。
朧げな記憶ながら、小学生の時に触った際は、ただまっすぐに縫うだけでも一苦労でして、実習で作った巾着の出来といえばそれはもうひどいものだったと…。まさや君もそんな感じだったようで、ミシン触るにしてもものすごく怖いんですよね。失敗したら取り返しがつかないぞ と。
しかし、今回の教室には心強い吉田先生がいる!
「失敗しても私が修正してあげるから大丈夫!」
と心強い言葉を頂きまして、まずは最初の「ロックミシン」に挑戦。
の、前にちょっと練習。ロックミシンは不要な部分をカットしつつ、生地の端を固定してくれるミシンです。
最初は恐る恐るで、上手に使うことができず糸が浮いてしまうことが多々あったのですが、10分ほど練習すると少しばかりコツも掴めるもので、それなりに見られるものになっていきます。チョットミシンナレタ。
縫い付けるところを仮止めしつつ…
細心の注意を払いつつ、黙々とミシン。
ロックミシンの場合、不要な場所とはいえ、「カット」の工程が入る分、失敗するとリカバリーが難しいので、ミスは許されない…というほど実際は厳しいものではないと思うのですが、リカバリーの仕方すら全然わかっていないので確実に成功させたい! と。ここは本当にみんな無口です。
「先生! こんな感じでどうですか?」
という声と、「大丈夫、OK」という先生の声だけが響く教室内。教育のあるべき姿のひとつですね?
ミシン工程が終わるたびにアイロンがけ。
上手に縫うコツは「常に布を平にすること」だそうで、浮いた布をしっかり平にしていきます。
業務用アイロンって見る分には怖いというか無骨な感じですが、便利さはすごいですね。
というここまでの段階で実に3時間くらいかかってます。
この頃には、恐る恐るミシン触ってた状態が、割と手軽に…とまでは行かないものの、いちいちミシン触るのに躊躇するということがなくなってきています。ここはミシン使うのね、わかった! みたいな。
それでも上手になれたわけではないものの、まずは恐怖心を取り払えるくらいまでにはなれたかなと。
お昼からは生地の縫い合わせ開始
ロックミシンのターンも終わり、次からはいよいよ生地と生地を縫い合わせ、形になっていく工程なのですが、ここから使うミシンは一般的に見慣れたタイプではあるものの、使い慣れてない勢にとってはやはり未知の存在。
縫う場所をわかりやすくするための赤い糸は手縫い。なんちゃら止め とか習いましたよね?
大人になれば小学生だったあの頃よりも、それなりに器用になってるはずと信じたくともミシンの線は素直なもので、やはり不器用さがはっきりと浮き出ます。写真を見る限り、まさや君めちゃくちゃ慣れてきてる感あるよなぁ…。と歯軋りしながらも、ちょっとずつ縫い合わせを開始していくメンバー達。
が、ここで失敗が多発。どこかでズレが生じてしまって縫い合わせがおかしくなってしまっていたり、縫う時に生地の位置がおかしくなり、不要なところを縫い合わせてしまったなど、修正を迫られることが増えてきたのか、周囲からも「しまった!」って声が響き渡ります。
都度、先生が修正方法を教えてくれるので大事には至らなかったものの、タイムロスは大きく、当初の終了予定時間を大幅に超えてしまうことに…。
恐る恐るの行動の結果がミスを誘発する初心者パターン。
がのちゃんの「先生がカバーしてくれるんだから、ガ! と行った方がいいよ!」って言葉が突き刺さる。そうだ。我々には吉田先生がいる! という思いを胸に、黙々と縫い合わせたり修正したりアイロンかけたり。
万が一トラブルが発生しても、吉田先生が解決方法を教えてくださったり、そのまま修正のお手伝いなどしてもらえます。
とはいえ、この頃にはもう工程をある程度把握できるようになってきて、ミシンの使い方自体に疑問を感じなくなってきています。
「ここは返し縫いも入る?」
「入る」
と、まさかのメンバー間やりとりまでできるようになるなど。タショウミシンデキル。
まっすぐに、正確にミシンを通すみたいなことは夢のまた夢ではありますが、ミシントラブルが発生しても軽い問題なら自分で直せてしまうくらいにはなっていたので、俺ら、今ミシン触れてるよな! って自信に繋がっているのはとても大きい。
最終工程〜完成へ
縫い合わせが終わり、形が完成すれば、あとはサルエルパンツの機能を持たせるということで、腰ゴムと裾ゴムを入れる作業になりますが、これまでちゃんと縫い合わせができたかどうかの答え合わせにもなり得ます。
スムーズにゴムを入れることができればそのまま完成。ゴムが入りづらかったり、途中でゴムの押さえ部分が途切れてたり穴が空いてたりすると修正をする必要があったりと、完成までなかなか気を抜けない時間が続きます。
この時全員集中しすぎて写真がないです。写真のことまで頭が回らない程度に最後の作業に没頭していた と思っていただければ幸い。
そしてその工程も次々に終わりを迎え…
完成!
午前10時頃にスタートし、17時頃までお昼休憩を抜いてたっぷり6時間かけて、自作サルエルパンツが完成しました。
サイズは事前に打ち合わせて決まっていたとはいえ、びっくりするくらい自分にフィットしました。ロックミシンの段階で余計なカットミスみたいなことはなかったこと、縫い合わせも素人ながら、ミスを多発させながらも大きなトラブルもなく縫い切ることができたということもあり、後からサイズが変わった、修正を迫られたということはありませんでした。
普通に着回しても自作品とはわからないかも。
それくらいちゃんとできたのではないか? という自負はあります(まぁmasakiの場合は中の作りがだいぶ雑な気がしてますが)。
数十年ぶりにミシンを触ったようなど素人相手に根気強く作り方を教えてくださったよしだ洋裁店の吉田先生に感謝です。
元々ものづくりに興味のあるメンバーで結成されている舞鶴なび運営チームですが、この中に「服」というカテゴリーが追加されたのは僥倖でした。
作業終了後は紅茶とお菓子を持ち寄って本日の感想会、最近のいろんな活動のお話など。
ずっと集中していたのでここでようやく安堵の時間という感じです。
洋服づくりやリメイクなどに興味のある方へ
よしだ洋裁さんでは、洋服のリメイクや洋服づくりのレッスン、オーダーメイドなどの洋裁に関すること全般を取り扱われています。
洋服に興味があり、作り方を知りたいという方向けの教室もあり、生徒さんも多数おられますので、興味のある方はぜひお問い合わせいただければと思います。
また、プリザーブドフラワーやアーティフィシャルフラワーのレッスン、結婚式などで飾るお花の用意などもお願いできます。
蛇足ですが、masakiの結婚式の際の花飾りの時はお世話になりました。
レッスンにつきましてはお問い合わせの上で空き状況をご確認の上、お申し込みください。
また、教室だけでなく様々な洋裁のイベントなどでも出展されており、作品を見る機会も多くありますので舞鶴市内であればフライヤーなどから、Webからはフェイスブックページから要チェック!
我々舞鶴なびチームも、また機会があれば参加できそうなもの参加してみたいね ということで、次回何を作ろうかという話になっています。
本当に、洋裁とかミシンとか何もわからなくても、まずは実践を促してもらえることで、いきなりとは言わずとも、様々な基礎的なことを習得できる場でもあるので、趣味として洋服作りをしたい、将来、洋裁関係の仕事を目指したいという方も、肩肘を張らずに挑戦してみることをお勧めします。