名産品をもっと知ろう!舞鶴のかまぼこ食べられるだけ食べてみた
対外的なイメージとして、舞鶴といえばカレーと連想する方も多いと思われますし、実際我々も舞鶴発のレトルトカレー全部食べるなどの企画もしているわけですが、舞鶴にはまだまだ数多くの名産品が存在しているわけです。
そのうちの一つが舞鶴の代名詞でもある「かまぼこ」です。漢字で「蒲鉾」と書くとちょっと読みづらい。
と、いうわけで表題通り今回はかまぼこの食べ比べを実施するという序文からのネタバレをするわけですが、今回の企画は舞鶴なび編集部サポートメンバーであり、舞鶴のコワーキングスペース「Coworkation Village Maizuru(コワーケーションビレッジ舞鶴)」(通称:CVM)の管理人である作間氏からの提案で
という壮大な流れによって決定しました。
毎度ノリが軽い。
その後、編集部で食べるかまぼこの数の確認、場所の選定などの会議を経て今回の企画を実施いたしました。
当初は我々もかまぼこに対する知見が浅く、「味の比較が難しいのでは?」「何を以て感想の基準を決めればいいか」など、戸惑いが多く出そうな気がしていたのですが、それも杞憂に終わり、こんなにも舞鶴のかまぼこは凄かったのか! という新鮮な驚きを体験することができましたので、そのレポートも交えて今回の企画のお話をさせていただきたいと思います。
この記事の目次
舞鶴かまぼことは
日本全国、大手企業を含めて多くの食品会社で作られているかまぼこですが、なぜ舞鶴のかまぼこがそんな有名なのか というところから話を始めなくてはなりません。
まず、舞鶴のかまぼこは成分表を見ればわかるのですが、ほとんどの場合で高級魚のすり身がベースとなっており、その時点でワンランク高いものとなっております。
さらに、大きな特徴として「舞鶴近海で獲れる白身魚のすり身を4割以上使用していること」というのが絶対条件となっており、これを満たさないものは舞鶴かまぼことして名乗ることができません。
製法も舞鶴独自のものとされており、特有のコシを出すために、すわり(45度で30~40分)、本蒸し(85度で30~40分)という手法が用いられています。
ちなみに「舞鶴かまぼこ」は商標を取得しており、公式に地元の名産品として登録されています。
身近にありふれすぎて、なかなか地元民であっても知らなかったりするものですが、実はめちゃくちゃすごいのが舞鶴かまぼこだったりするわけです。
参考文献
・舞鶴かまぼこ協同組合
・舞鶴かまぼこの紹介(京都府ホームページ)
舞鶴かまぼこはどこで買えるのか
舞鶴かまぼこはブランド化されているのは前述のとおりですが、じゃあどこに売っているのかというと、舞鶴市内のスーパーなどで普通に売っています。
一部通販限定の商品や道の駅、お土産屋さんでしか買えないものもありますが、日常で食べられる種類のものだけでも10種ほどあり、日常の中で当たり前のように食していたかまぼこ、実は舞鶴のブランド品でした ということすら気がつかないほど当たり前に存在しているわけです。
お中元やお歳暮などの贈答用であれば、嶋七さんは通販サイトをされており、多くの種類や限定品を取り扱われています。
舞鶴のかまぼこ食べられるだけ食べてみよう!
そんなこんなで舞鶴なび編集部で、手に入るかまぼこ全部食べてみよう! という企画がスタートするわけですが、今回のレギュレーションはこちら
・スーパーなどの身近なお店で購入できるもののみとする(一部例外あり)
・食べ方は数多くあるが、今回は刺身(そのままで食べる、醤油・わさびを用いる)のみ
・参加者各自で自分が好きなかまぼこ、人に送るならこのかまぼこ と、2つのおすすめを選定する
となりました。
本当は焼いたり煮込んだりとかしたいんですが、流石にそこまで突き詰める時間がないので、今回は最もメジャーな方法でということで。
今回の参加者
毎度毎度こんな企画にノリノリで参加してくれるフッ軽なメンバーを紹介するぜ!
いつもの舞鶴なび編集長。かまぼこはおでんにもすき焼きにも入れるし、なんなら自分も練り物になりますと豪語する程度にかまぼこが好き
みんなの副編集長。かまぼこもちろん大好き。今回も場の仕切りや快適な企画運営環境の整備などでもお世話になりました。
FMまいづるのパーソナリティだったりしろう塾のリーダーだったりする舞鶴なび編集部の良心。
CVM管理人だったり舞鶴中で色々活動してる、実際何の仕事がメインなのかよくわからない人。今回の企画の主犯格。
舞鶴で活動するダンサーで舞鶴なびの企画ごとは大体サポートに入ってくれるイケメン。彼の心の柔軟性はかまぼこよりあるかもしれない。
以上でお送りいたします。
当然ですが、今回も一切の忖度を受けないということで、全てのかまぼこ購入は編集長の自腹です! 泣ける(スポンサー様欲しいよぅ…)
今回のかまぼこ一覧はこちら!
焼くためにガスバーナーを用意しましたが結局使いませんでした。
ラインナップは以下の通り。
・嶋七「かまぼこ(豆赤板)」
・嶋七「かまぼこ(赤板)」
・嶋七「かまぼこ(赤白板)」
・嶋七「御蒲鉾(練)」
・嶋七「御蒲鉾(焼)」
・高作商店「かまぼこ(並)」
・高作商店「かまぼこ(極上)」
・高作商店「練の極」
・高作商店「焼の極」
・藤六商店「藤の花(練)」
・藤六商店「藤の花(焼)」
の合計11商品となっています。実際はとれとれセンターのみでの販売であったり、通販、季節限定のみなどもあるので、商品総数はもっとありますが、今回のレギュレーションとして「スーパー、もしくは身近なお店で購入できるもの」限定のため、この数となりました。
今回の企画にあたり、舞鶴市内のスーパーほぼ全て確認をしてきましたが、大きなスーパーであれば全種購入可能です(一部小規模展開のお店では取扱のない場合があります)。
藤六さんのかまぼこ2種については、赤れんがパーク内にあるお土産屋さん「赤れんがショップ」、もしくは西舞鶴駅内併設の「まいづる観光ステーション」にて購入可能です。
こうやって並べてみるとなかなかのボリューム。カレーの時とはまた違う迫力と言いますか、「これ全部5人で食べ切れるのか…?」という気持ちに。
ちょっと切ってみるだけでわかるこの「ブリンブリン感」。結構重く、すり身がギュッと詰まっているのがわかります。
もちろんですが、板にくっついてしまった分も残さず綺麗に取っていきます。(ここがまた美味いんだ! って思いませんか?)
これライフハックの一つですが、包丁の背の方で切ると板から剥がしやすいです。
準備の一幕。会場は作間君の紹介でteam.m様の事務所をお借りしました。
食事中にスマホ触るとは何事!? な感じですが、1品毎にスマホからレビューを送信、共有できるようにしており、感想などを打ち込んでいる風景です。
かまぼこレビュー開始します!
そんなわけで、お近くのお店で購入できる「舞鶴かまぼこ」11種、食べ比べをしましたので、ここからが本番です。
今回の基準はシンプルに「弾力(食感)」を主軸としており、「柔らかい〜固い」と表記しましたが、イコールで弾力と置き換えてもらえればと思います。
柔らかい:★
やや柔らかい:★★
普通:★★★
やや固い:★★★★
固い:★★★★★
各かまぼこで表記されている弾力の目安は5人の評価の平均値です。
1品目:嶋七「かまぼこ(豆赤板)」
弾力:★★
舞鶴では定番のかまぼこ。日常の中に溶け込んだいつもの味という安心感のある一品です。
そのまま食べるだけでなく、うどんなどの添え物としても活躍してくれる、まさに「舞鶴のスタンダード」とも言えるかまぼこですね。
2品目:嶋七「かまぼこ(赤板)」
弾力:★★★
豆赤板のサイズ大だと思ってたのですが、メンバー揃って食感が全然違っていたという印象を持っていました。弾力が気持ち強くなっていた気がするのですが、サイズが大きくなることで成分量が多くなった関係でしょうか?
3品目:嶋七「かまぼこ(赤白板)」
弾力:★★★
赤板の赤白版。味や弾力は同じですが、見た目が違うので料理の彩に合わせて選ぶといった感じでしょうか。どちらを選んでもどちらも美味しいので、気分で選ぶもよし、料理の見た目を整えるために選ぶもよしです。
4品目:嶋七「御蒲鉾(練)」
弾力:★★★★
嶋七の高級シリーズのひとつ。最初の3種に比べ、弾力が一気に強くなります。しかし固いというわけではなく、歯応えに対してス…と歯が入る食感の良さは流石の一言。そのまま食べるも良し、わさび醤油で食べるも良しと、まずは生の感覚を味わってほしい一品でした。
5品目:嶋七「御蒲鉾(焼)」
弾力:★★★★★
こちらも嶋七の高級シリーズで、表面に焼き目がついています。
この焼き目の匂いが香ばしく、冷蔵食品なのにちゃんと焼いたかまぼこ感を味わえる不思議な食感で、練とはまた全然違う味わいを楽しむことができます。
この後も焼きかまぼこは登場しますが、どれも個性が際立つ味でした。
6品目:高作商店「かまぼこ(並)」
弾力:★★★
高作商店のスタンダードがこちら。嶋七の豆赤板と同様、舞鶴のスタンダードという感じです。
なかなか弾力が強めになっており、魚感の強さはありますが酢の物などとの相性が良さそうという声もありました。
どちらがいいかとかではなく、本当に好みの世界なので、皆様にもぜひ一度食べ比べてみてほしいです。同じスタンダードでもその違いははっきりしています。
7品目:高作商店「かまぼこ(極上)」
弾力:★★★★
高作商店のワンランク上の商品が「極上」です。
そのまま食べてもいいですが、わさび醤油や柚子胡椒で味変を楽しみながら日本酒と合わせる というのがとても贅沢な時間になりそうという感想があり、シンプルな味わいながらも高級感を引き立てている印象でした。
8品目:高作商店「練の極」
弾力:★★★★★
高作商店の高級ラインです。極上と同様の楽しみ方はもちろんですが、でもその前にまずは一度そのままで食べていただきたい。なめらかで歯応えもちょうど良く、1切れでも満足感が得られるさすがの高級ラインといえます。
9品目:高作商店「焼の極」
弾力:★★
高作商店の高級ラインの焼き版。
こちらも焼き特有の表面の匂いが非常に香ばしく、それでいて力強い食感です。同じシリーズで同じ練り物のはずなのに、なぜここまで味の印象が変わるのか というのは、匂いと食感がどれだけの割合を占めているのか…というのが感覚でわかりそうな味わいです。
10品目:藤六商店「藤の花(練)」
弾力:★★
赤れんがショップや西舞鶴駅「まいづる観光ステーション」で購入できるかまぼこです。
今回はスーパーでのみ購入できるものというレギュレーションがある中、こちらは最寄りにあるお店で手軽に買えるので対象内としました。
お魚感が強く、滑らかさの中にありつつも魚感がはっきりわかるわずかなザラつきが食欲をそそります。子どもウケも良さそうというのが全体の感想でした。気持ち柔らかめで、お吸い物やうどんとの相性も良さそうなど、単体でもよし、料理の具材にも良しという印象です。
11品目:藤六商店「藤の花(焼)」
弾力:★★
練とはまた全然違う印象でありながらも、藤六さんの特徴であるお魚感の強さ、舌触りの複雑さが前面に出ている印象でした。焼き目から漂う匂いも程よく、この匂いを楽しみながらスダチと一緒にという意見もあり、料理のお供だけでなく、ちょっとした工夫を取り入れたい時も楽しめそうという感想です。
全11種食べてみて思ったこと
結論から書きますと、「舞鶴かまぼこ全部うまい」です。
ブランド化に先立って、さまざまな製法や素材の決め事はあったと思いますが、それに見合うクオリティとなっており、どれを食べても全然違う個性を持っています。その中でも高級ラインに近づくほど弾力や食感が強くなり、それに伴って味わいの感覚が変わってくるという印象でした。
当初はどれも似た味だったらどうしよう…という疑念が拭い切れなかったところではありましたが、実際に食べてみると、これがまた全然違う。お店別はもちろんですが、同じお店内でも商品が違うだけで味わいもまた違うという非常に不思議な体験をしたところでした。
また、11板を5人で分け合って食べるという方式でしたが、見た目より非常にぎっしりと中身が詰まっているので満腹感がかなり強く、これカレーの時よりお腹いっぱいじゃない…? という程度にボリューミーです。
誰だ1種2板買っておいた方がいいのではとか提案したやつ! 1種1板で満足感すごいぞ!(masakiです)
日常でも贈答でも特別な日でも
かまぼこは舞鶴では当たり前の食品で、常日頃から食べる機会のあるものです。
特に現在では小学校などの社会見学でかまぼこ作り体験などもあったりして、とても身近なものではありますが、お土産としても非常に喜ばれたりしますし、祭事毎や特にお正月のおせち料理でも活躍する万能食品でもあります。
それゆえに日常の中ではそこまで特別視されることもなかったりするのがかまぼこという存在ではありますが、実は結構注目する価値のある食品だったりするので、手軽に購入できるものでもありますし、ぜひ皆様も一度食べ比べをして自身の「推しかまぼこ」を発見してみてはいかがでしょうか?
みんなの感想とオススメを聞きました!
最後はメンバーの個人的な感想と推しを紹介して今回の記事を締めさせていただきます。
今回もなかなか迷いが多く、翌日改めて提出してもらいました。
当初の懸念はどれも似た味で比較のしようがなかったらどうしよう…って思ってたところ、どれも違っててびっくりした。弾力の違いがここまで味に影響するというか、味の雰囲気?みたいなのが変わってきてどのかまぼこにも特徴があって面白かったです。
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②自分が好きなかまぼことその理由
嶋七の御蒲鉾(練)。弾力とボリューム感が素敵。そのまま食べるのをお勧めするが、あえて炙ってみたりいろんな調味料を使って味変してみても楽しめると思います。
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③誰かに送りたいかまぼことその理由
藤六の藤の花(焼)。舞鶴のかまぼこ!って感じでありつつも、焼きかまぼこという、ちょっと変わり種だが舞鶴感を提供できるんじゃないかなと思いました。
かまぼこを机に並べてみて、舞鶴のかまぼこってこんなに種類があるんだ!と驚きました。
食べ比べをしてみて、各々のかまぼこの個性にさらにびっくり。同じお店のかまぼこでも味・口当たり・弾力が全然違うし、わさび醤油でもまた違った風味が味わえて、舞鶴のかまぼこって本当に美味しいんだなぁと実感しながら食べ比べできました。
かまぼこの良さに改めて気づかされましたし、もっと日常的に舞鶴のかまぼこを味わいたいなぁと思います。かまぼこ最高!
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②自分が好きなかまぼことその理由
『嶋七・御蒲鉾(焼)』が一番好きです!個人的に焼いたかまぼこの香ばしさが好きで、同じ焼きでもこのかまぼこが味も弾力も自分好みでした。食べていてとても満足感がある食感で、わさび醤油にも本当によく合う。お正月に実家で食べていた思い出がよみがえりました。許されるなら丸ごと1つにかぶりつきたい…!
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③誰かに送りたいかまぼことその理由
『高作商店・練の極』です!上品さがきらめく味と、繊細な口当たりがお気に入り。癖のないシンプルな味わいなので、老若男女問わず全世代の方に美味しく食べていただけるはず!生でそのままももちろん、わさび醤油や焼きでも楽しめると思いました。『嶋七・御蒲鉾(焼)』と食べ比べセットでぜひ!
こんなに違いがあるのか!とびっくり。企画段階での、ほとんど一緒だったらどうしようというのは杞憂でした(反省)
弾力、なめらかさ、魚の味の濃さ、塩味から醤油との相性まで。
今回はそのままとわさび醤油の2パターンでしたが、それぞれのかもぼこの特性を生かして色々な調味料や調理方法も試していきたい!かまぼこは無限大!
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②自分が好きなかまぼことその理由
嶋七の御蒲鉾(練)
しっかりめの弾力と完璧なきめ細やかさ。濃すぎず薄すぎずバランスの取れた味。口に入れた時の満足感が一番高かった。
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③誰かに送りたいかまぼことその理由
高作商店かまぼこ(極上)
この繊細なかまぼこに驚いてほしい。山葵醤油とのマリアージュ値が圧倒的に高かったのもこれ。板わさでかまぼこを超えたかまぼこを一度味わっていただきたい。
舞鶴スゲー!全部違うし、全部美味いし、まじでこのかまぼこ食べ比べは舞鶴の全家庭でやってほしい!魚の刺身もいいけど、やっぱ魚の加工品が美味いって最高やね!
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②自分が好きなかまぼことその理由
高作商店・練の極:もうプリプリのプリ。めちゃ上品な味で、甲乙つけがたいけど、この食感は断トツで好き!唯一無二!
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③誰かに送りたいかまぼことその理由
高作商店・練の極:まじで食べて欲しい。つい「本物のかまぼこを食べさせてやる」と口走りそうなくらい。間違いない。
食べ比べなので、違いを感じようと思いながら食べましたが、想像していたよりもそれぞれに個性があってビックリしました!
かまぼこ単品を味わいながら食べるのは初めてでしたが、旨みを強く感じられ、改めてかまぼこのポテンシャルの高さに気付ける良い機会になりました
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②自分が好きなかまぼことその理由
高作商店かまぼこ(極上)
抜群の歯応えと風味豊かな味わいで、かまぼこだけでいくらでも食べれそうなほど美味しかったです!
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③誰かに送りたいかまぼことその理由
藤六の「藤の花(練)」
ソフトな食感と優しい味わいで、年代を問わず美味しく食べられる一品でした!
付録
今回のかまぼこ食べ尽くし企画において、今回も様々なご協力をいただいた上で開催させていただいております。
会場はteam.m様の事務所の一室を利用させていただいております。
かまぼこは嶋七様、高作商店様、藤六商店様の身近で販売している商品ですが、このほかにも各店舗限定商品やお土産屋さん限定、通販限定、季節限定など、さらに多くの商品を取り扱っておられるので、こちらもぜひご利用いただければと思います。
企画の開催にあたり、赤れんがショップ様、西舞鶴駅内まいづる観光ステーション様からもアドバイスなどをいただいております。
赤れんがショップ(舞鶴観光ネット)
まいづる観光ステーション(舞鶴観光ネット)
皆様ありがとうございました。
それでは皆様、次回の「全部食べる」企画をお楽しm…